I can make it back by 8pm.(8時までに戻れるよ)
英語の文型について、「この文は第3文型?第5文型?」と悩む方はとても多いです。
特に make it という表現は、「達成する」「うまくいく」という意味でも使われるので、文型も意味も混乱しやすいポイントです。
辞書や参考書には、次のような例文がよく載っています:
- I made it.(やった/間に合った/成功した)
- Make it real.(本物にしろ/実現させろ)
- You make it big.(大成功するよ)
- He couldn’t make it in business.(仕事でうまくいかなかった)
- Can you make it on time?(時間に間に合う?)
ここで、こんな疑問が出てきますよね。
「Make it が第5文型なら、I made it. はなぜ第3文型になるの?」
答えは、実はとてもシンプルです。
▶ 文型のポイントは「it の後ろに、説明する言葉(補語)がついているかどうか」です。
第3文型(S + V + O)のとき
it の後ろに何もついていないとき、この文は第3文型(SVO)になります。
このときの it は、「その状況」「そのチャレンジ」「その約束」などを漠然と指していると思ってください。
-
I (S) made (V) it (O).
→ 「(それを)やり遂げた」「達成できた」「間に合った」など、文脈によって意味が変わります。 -
He (S) couldn’t make (V) it (O) in business (M).
→ 仕事の世界で「うまくやっていくこと(= it)」ができなかった → 仕事でうまくいかなかった。 -
Can you (S) make (V) it (O) on time (M)?
→ 時間までに「やるべきこと(= it)」を達成できる? → 時間に間に合える?
このように、it の後ろに説明が何もつかない make it は第3文型と考えてOKです。
第5文型(S + V + O + C)のとき
一方で、make が「〜を〜の状態にする」という意味で使われていて、it の後ろに説明する言葉(補語)がついているときは、第5文型(SVOC)になります。
-
Make (V) it (O) real (C).
→ それを本物にしろ/現実のものにしろ。 -
You (S) make (V) it (O) big (C).
→ あなたはそれを大きな成功にする → 君は大成功するよ。 -
We (S) can make (V) it (O) work (C).
→ 私たちはそれを機能する状態にできる → それをうまくいくようにできる。
このように、it の後ろに「real / big / work」などの補語がつくと、第5文型になります。
ポイントの整理
- I made it.
後ろに何も説明がない → 第3文型(SVO) - Make it real.
it の後ろに real がついている → 第5文型(SVOC) - You make it big.
big が it を説明している → 第5文型(SVOC)
つまり、make it は「達成する/成功する」という意味で第3文型になることもあれば、「〜を〜にする」という意味で第5文型になることもある、ということです。
大事なのは、文型そのものよりも、「it の後ろに何か説明がついているかどうか」を見ることです。
この視点で例文を見直すと、文型の違いがグッと分かりやすくなります。
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