英語に関するQ&A(78)5文型は結構便利なツール
本を出版しました。 英会話のやり直しと土台作り
2000年から現在まで20年以上、英語を教えたり、留学カウンセリングをしたりしながら沢山の英語に関する質問に答えてきました。その経験をコツコツと書いていきますのでよろしくお願いします。
Q:よく学生さんたちが、「これは何文型ですか?」とか「この文をSVOCに分解してください」とか質問してますが、こういう類の問題って何の意味があるのでしょうか?
センター試験、大学共通テスト、TOEICでもそんな問題でないですし、英文読解、英会話に役立つとも思えません。
A: 英語が嫌いな人、苦手な人は、多かれ少なかれ同じような思いを持ったことがあるのではないでしょうか。私も確かに、学生時代に似たような疑問を持ったことがあります。ネイティブはもちろん5文型なんて基本的に学びません。ただし、ノンネイティブにとって5文型は直接的に、間接的に理解しておくと結構便利なツールと言えます。
以前も同じようなトピックを扱ったかと思いますが、再度、どう役立つかを考えてみたいと思います。いずれにしても第二言語として英語を学ぶとき、5文型に文のタイプを分けていることは、①リーディング、②ライティング、③リスニング④スピーキングいずれのセクションでも直接的、或いは間接的に役立っています。
①リーディングに役立つ場面
5文型を理解していると、リーディングを理解する際、つまりエッセイや本、テストの長文問題を読む時にかなり役立つ場面があると思います。特に1つの文が非常に長い(1つの文章の単語数が多い)時、文章の理解が難解になりがちです。おそらくそんな長い文章の中には、文章の中の文章(≒節)が含まれていることが多いはずです。その節が5文型の中のどの文型になるのかを理解することで、一見複雑な文章が、ほとんど基本5文型どれかに当てはまります。その文型がいくつも1つの文章の中に入っていると考えられます。
②ライティングに役立つ場面
もしかするとリーディングと同じくらい5文型を把握しておくことで役立つセクションがライティングセクションかもしれません。私も外国人のクライアントやスタッフ、パートナーの方々とのmailのやり取りの時、基本的に頭の中に5文型を浮かべながら文書を作成しています。できるかぎり、語順(主語=S、動詞=V、その他の単語の順番)を正確に書くことで読み手に伝わりやすくなります。語順などを変えて文を飾るのは、まず基本の語順をちゃんとマスターしてからにしましょう。
例えるなら複雑な数学の公式を理解するにも基本は、足し算、引き算、掛け算、割り算があります。
③リスニングと④ライティングにおいて5文型を知っておくとどのように便利なのかは次回お伝えします。
アドバイスVol.179でも、英語の5文型について触れています。そちらのアドバイスについても一度ご覧になってみてください。
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