英語に関するQ&A(55)大学入試の英語面接
本を出版しました。 英会話のやり直しと土台作り
2000年から現在まで20年以上、英語を教えたり、留学カウンセリングをしたりしながら沢山の英語に関する質問に答えてきました。その経験をコツコツと書いていきますのでよろしくお願いします。
Q:大学入試で英語系の学部(受験)のため、英語面接があります。知り合いに同じ入試方法で受験した人もおらず、過去問等もなく対策方法があまり良く分からず困っています。
面接内容は、英語面接、簡単な日常会話と文章写真からの質疑応答で条件に英検2級以上があります。
同じ大学、学部、学科の昨年の入試レポート(受験方法は指定校ではない)を見たところ、
1.あなたの高校で一番好きだったことはなんですか
2.文章(英検の2倍~2.5倍の量)を二分間で黙読、その後音読
3.文章について四つの質問(最後にこの文章を読んでどう思ったかを聞かれる)
4.写真について説明できることを言えるだけ言う
と書いてありました。
1.については代替思いつく範囲で質問を考え、答えもなんとなく考えることはできたのですが、
2~4.についてはどのような問題で準備するのがいいのでしょうか、、、
4,については一応英検の過去問、準二級と二級の二次試験の写真を見て答える問題は全部できるようにしています。
なにかおすすめの対策方法、こんな文章や写真背練習しておけばいいなどがあれば教えて頂けると嬉しいです。
A:最近は入試の際に英語で面接をする大学も増えてきていると聞きます。そして私事でもありますが、英語で外国の大学院面接の対策を手伝ったりもしています。高校生にとって英語の面接はかなりハードルが高いかもしれませんが、逆にそこにチャレンジできるレベルであれば現時点ではまだ他の受験生の方に比べてアドバンテージは高いと思います。さらにその面接において他の受験生と少しでも差別化ができればなおいいと思います。
1,についてはご自身で何とかなりそうとのことなので割愛しますが、他の頻出の質問に対する返答も考えておくといいと思います。以下が頻出の質問です。
・どうしてその学校、学部に入学したいのか(志望動機)
・将来(卒業後)何をしたいのか、何になりたいのか、そしてその理由。
ここではおそらく出題者は自分の意見や主張が英語でどれだけ表現できるかを判断しようとしています。
2.文章(英検の2倍~2.5倍の量)を二分間で黙読、その後音読
これは英検2級、2次試験の過去問題を転用して使うか、或いはTOEIC S&WテストのQuestion1と2で 音読問題(45秒黙読した後、音読)があります。問題の傾向は違うかもしれませんが、練習できるかもしれません。面接で出される問題は、英検の問題、TOEICS&Wテストの文章量よりも多いですが短いものでも練習になります。以下に注意して読むことを心がけてください。
・意味のまとまり(句)を区切って読むようにします。
・文章の内容上重要な語(名詞、動詞、形容詞、副詞など)をはっきり伝えるように心がけ、逆に(前置詞、冠詞、接続詞など)はあまり強く発音しないようにします。
3.文章について四つの質問(最後にこの文章を読んでどう思ったかを聞かれる)
これも英検2級の2次試験の過去問や対策問題集を参考にしましょう。英検2級2次試験の問題で音読した文章の内容から答える質問が1問あります。その問題を参考にしてください。
また、最後に感想を聞かれるとのことですが、これに関しては、最初にどう感じたかの結論を伝え、その後に結論を出した理由を伝えましょう。
日本語で、「この文章を読んで、私は~と思いました。というのは~だからです。」このような形の英文を作りましょう。
2,3の問題では、おそらく出題者は文章の意味をどれだけ正確に理解して読むことができているか、そして英語の発音の学習も併せてしているかを判断しようとしています。
4.写真について説明できることを言えるだけ言う
これについてもTOEIC S&WテストのQuestion3と4で 写真描写問題(45秒黙読した後、音読)があります。この問題を参考にしてみてはいかがでしょうか。あと、この問題に関しては日常生活で自分が見えるものを英文にして見るだけでも練習になると思います。
ここでは、おそらく出題者は、人やもの行動・状態などを客観的に英語で表現できるかを判断しようとしています。
総合的にみると、おそらくその英語面接の出題は英検2級の問題とTOEIC S&Wテスト(TOEICbridge speaking セクション)の出題形式の一部を応用して作成しているように思えます。
最後に、まとめとして自分の意見や感想を述べるような時には、
必ず、結論を(できるだけ簡潔、明瞭に)先に伝えるように心がけ、そしてその理由を述べるようにしましょう。
さらに余裕があれば具体的な例や経験を付け加え、
最後にもう一度結論を(最初に伝えた別の表現で)伝える事ができれば理想的です。
冒頭に結論を述べて、次にその理由や実例を挙げて、最後に結論を重ねて伝えるという流れは、ライティングにも役立ちます。
アドバイスVol.28で英検の面接対策について触れています。参考になる部分もありますのでそちらのアドバイスについても一度ご覧になってみてください。
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